「占い師に未来はないと脅されてしまい、鑑定を受け続けてしまった」
「宝くじが当たると聞いて、占いに大金をつぎ込んだ」
占いサイトを利用してこのような事が続く場合、詐欺占いサイトの可能性が高くなっています。多くの金額を課金してしまった際は、お金が取り戻せるのでしょうか?
今回は詐欺占いサイト「ミライ開運」の手口や、占い詐欺サイトに関する事例や判例、騙された場合の返金方法などについて説明していきます。
ミライ開運の手口
ミライ開運が行う詐欺の手口とは、以下のような特徴が挙げられます。
- 宝くじにより最大5億円を入手できると伝えてくる
- 一気に財産を失う危機が訪れると煽る
- 波動の乱れを調整すると鑑定を勧める
ミライ開運の占い師は「宝くじで5億円を入手できる」「波動の乱れで財産を失う可能性がある」など伝えてきて、鑑定を受けさせようとしきりに連絡してきます。
占い詐欺サイトのチェックポイント
ミライ開運のような詐欺占いサイトは、以下のような特徴を持っています。
- 住所の所在地に会社が存在しない
- 課金額がワンパターン(1p=10円)
- 登録後に鑑定をしつこく勧めてくる
- 宝くじの高額当選が確実と断定
このような特徴を持った占いサイトは、詐欺サイトの可能性が高いです。
利用する前に所在地や口コミを確認してみて下さい。
占い詐欺サイトの返金判例について
ここでは、占い詐欺サイトを利用してしまった方の、返金までに至った判例を時系列で説明します。
・東京地裁 平成30年4月24日判決内容
① 概要
利用者はインターネット上で占いを行うサイトに会員登録。サイトで占いの相談を行うにはポイント購入(課金)が必要で、100名近くの占い師とやりとりを続けて、累計400万円以上を費やしてしまった。
利用者の方は占いのやりとりを続けるために負債を負ってしまったので、損害賠償請求を占いサイトの運営会社に行いました。
② 論点となる部分
では、占いサイトで鑑定を行った100名近い占い師は実在しているのでしょうか?
利用者がやりとりを行ったメールを分析したところ、本来なら返答内容が別れる占い師の返答が同一であることが確認できた。
また、占いサイトはやりとりの度に回答を小出しにしていました。この方法はサイト運営者側のみに優位なので、詐欺の判断材料に使われました。
③ 裁判所の判断
裁判所側は上記のような論点を確認した上で「サイトにおいて課金ポイントを利用させ、利益を得ることが目的」と判断し、原告会社の行為が詐欺に当たるとして、不法行為と認めました。
このため、サイトの運営事業者と代表に対して損害賠償の支払いを命じた。
詐欺占いサイトに騙された場合は?
詐欺占いサイトをうっかり利用してしまった場合、数百万円の利用額であっても取り戻すことは可能です。返金するためには証拠の提出が必要になります。
詐欺に関しては原則、詐欺を主張した側に「証拠」の提出義務が発生します。
「証拠」とは占い師とやりとりを行ったメールなどのテキストやスクショ(写真)であり、同じ時間帯に同じような鑑定内容が届いていた場合は、占いを行っていないと判断できます。
しかしこのような証拠を完全に揃えるのは難しいため、詐欺の立証は難しくなっています。
また、占い詐欺から返金するための相談先は、以下の四ヶ所が挙げられます。
- ①警察
- ②消費者センター
- ③司法書士
- ④弁護士
①警察は民事不介入なので、返金の相談には乗りません。警察に詐欺の相談を行っても、詐欺業者を逮捕することは不可能に近いと言えます。
②消費者センターは返金の相談に乗ってくれますが、証拠の収集や場合によって、対応して貰えない場合もあります。
③ 司法書士は140万円以上の被害額を取り扱うことはできません。
④弁護士事務所は、証拠の収集も手伝うことが可能で、事案に慣れた法律事務所であれば、手続きも円滑に行われます。140万円以上の被害額であれば、返金実績のある弁護士事務所に依頼するのが良いでしょう。
詳細な相談を行いたい場合や、必ず借金を取り戻したいという方は、占い詐欺サイトの返金に強い弁護士事務所にお問い合わせください。
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