「占いサイトの内容を信じて課金を続けたが、内容が詐欺だと気がついてしまった…」
こんな場合は警察に相談しても問題はないのでしょうか?
今回は詐欺占いサイト「 幸福方程式」の手口や、占い詐欺を警察に相談した場合の対応、騙された際の返金方法などについて説明していきます。
幸福方程式の金運詐欺とは?
幸福方程式が行う詐欺の手口とは、以下のような特徴が挙げられます。
- 宝くじ高額当選を騙ったWEB広告を出して集客
- 結果を知るのに追加ポイントを求められる
幸福方程式は集客のために、かなりの数のWEB広告を出しているそうです。申し込みを行い鑑定を依頼すると初めは無料ですが、肝心な結果の部分を知るには追加ポイントが求められるそうです。
占い詐欺サイトのチェックポイント
幸福方程式のような詐欺占いサイトは、以下のような特徴を持っています。
- 住所の所在地に会社が存在しない
- 課金額がワンパターン(1p=10円)
- 登録後に鑑定をしつこく勧めてくる
- 宝くじの高額当選が確実と断定
このような特徴を持った占いサイトは、詐欺サイトの可能性が高いです。
利用する前に所在地や口コミを確認してみて下さい。
占い詐欺を警察に相談した場合は?
では、占い詐欺の被害を警察に相談した場合はどうなるでしょうか?
結論から言うと、警察に相談しても返金には至らないことがほとんどです。
日本国憲法には「信教の自由」が定められていて、霊的な物を信じるのは個々の判断に委ねられています。占い詐欺に関しては、利用者が鑑定料を支払った上で、様々な鑑定を受けていることが前提となります。
もしも詐欺的な占いを繰り返し受けてしまい、鑑定内容が詐欺だったことが確認され警察に訴えても、「霊的な物を信じる」自身の判断で占いを受けたため、詐欺罪として立証するのは難しくなっています。
しかし「鑑定を受けなければ今後経済的に苦しむことになる」といった脅しや、「宝くじが当たって数億円を入手できる」などの根拠のない鑑定内容は、違法行為にあたります。
このような鑑定内容について警察に訴える場合は刑事訴訟として扱われ、占いに関する充分な証拠が必要になります。また、証拠が十分ではない場合は民事訴訟になりますが、警察は「民事不介入」を原則とするので対応しません。
占い詐欺が立件される場合は、証拠となる占い師とのやりとりの記録が充分にあれば、警察が詐欺罪として認定します。その際は詐欺業者と返金に関する示談を行うことになるでしょう。
占い詐欺の警察捜査事例
ここでは、占い詐欺サイト被害について、警察が立件した例を挙げてみます。
・平成26年9月20日 兵庫県警垂水署が発表
① 概要
神戸市垂水区に住む50代の女性が、貸付金手続き費用名目として約840万円をだまし取られる被害にあったとして、垂水署が詐欺事件として捜査した。
② 詳細
被害女性は平成24年8月頃に、詐欺占いサイトに登録し、姓名判断などをメールで行っていた。後ほど占いサイト側から「相談の継続にはポイント課金が必要になる」と伝えられた。しかし女性は金銭が足りないことを伝えると「費用を払って欲しい」と言われ、借金を負った上で2年間で約840万円を指定の口座に振り込んでいた。
占い詐欺で騙された場合は?
占い詐欺で多額の負債を抱えてしまい、数百万円を失ってしまった…。
このような場合でもお金を取り戻すことは可能です。返金を行うには、証拠の提出が必要になります。詐欺に関しては原則、詐欺を主張した側に「証拠」の提出義務が生じます。
「証拠」とは占い師とやりとりを行ったメールなどのテキストやスクショ(写真)であり、同じ時間帯に同じような鑑定内容が届いていた場合は、占いを行っていないと判断できます。
しかしこのような証拠を完全に揃えるのは難しいため、詐欺の立証は難しくなっています。
また、金運詐欺サイトから返金するための相談先は、以下の四ヶ所が挙げられます。
- ①警察
- ②消費者センター
- ③司法書士
- ④弁護士
①警察は民事不介入なので、返金の相談には乗りません。警察に詐欺の相談を行っても、詐欺業者を逮捕することは不可能に近いと言えます。
②消費者センターは返金の相談に乗ってくれますが、証拠の収集や場合によって、対応して貰えない場合もあります。
③ 司法書士は140万円以上の被害額を取り扱うことはできません。
④弁護士事務所は、証拠の収集も手伝うことが可能で、事案に慣れた法律事務所であれば、手続きも円滑に行われます。140万円以上の被害額であれば、返金実績のある弁護士事務所に依頼するのが良いでしょう。
詳細な相談を行いたい場合や、必ず借金を取り戻したいという方は、金運詐欺サイトの返金に強い弁護士事務所にお問い合わせください。
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